workshop/久留米絣の機やさん

山村一成かすり工房

久留米絣 山村一成かすり工房
一家で続けてきた絣の仕事。明治28年の創業以来、受け継がれている

昔の人が作ったものを、なぜ今の人が作っていないのか?
そんな疑問から、明治・大正時代の絣柄の復元をはじめた山村一成かすり工房。

それまでにはなかった、藍染めと機械織りを組み合わせた“気軽に伝統を楽しめる絣”を考案した機屋さんでもあります。
藍染めした経糸をグラデーションに配置し、緯糸を織り込んだ「ぼかし絣」は、多くのユーザーに喜ばれました。

伝統に現代のニーズを織り交ぜてきた四代目、善昭さん。
挑戦を続ける中で最も信頼を寄せているのが、藍染め職人の野瀬繁弘さんです。

野瀬さんは勤務先で出会った藍染めの商品に魅了され、修行を積み、平成12年に同工房へやってきました。
“いい物だからというだけで絣は残っていかない”と考え、
「井上伝さんのひらめきから生まれた久留米絣。次のひらめきは僕が見つけたいんです」と目を輝かせます。
平成21年には、野瀬さんと同年代である坂口知美さんも加りました。

若手を育て次世代へとつなげる、勢いある機屋さんです。

久留米絣 山村一成かすり工房幾何学と具象的構成を組み合わせた大柄の古代絣。
久留米絣 山村一成かすり工房「柄合わせが一番難しい」と語る坂口さん。絣ではない生地はたくさんあるが、絣にしかない風合いや手仕事の想いを広げていきたいのだと言う。
久留米絣 山村一成かすり工房3カ月間小川内龍夫氏の元で修行し、同工房に来てからも10年ほどは仕事の後に氏の元に通い勉強を続けた。「糸は正直者だからごまかしがきかない」と野瀬さん。織り子さんの住居だったという場所を染め場にし、8本の藍がめを復元。
久留米絣 山村一成かすり工房ぼかし絣に花更紗を織り込んだもの。藍染めの段階で経糸をグラデーションに染め、緯糸で柄を表現していく。