workshop/久留米絣の機やさん

かすり工房「藍の詩」冨久織物

冨久織物
毎年「水」をテーマに文化財を製作してきた洋さん。2012年は清流と光の反射を、伝統柄である幾何学模様と七宝を組み合わせて表現。

伝統の技術を次世代へ残していく、重要無形文化財としての久留米絣。
藍染め・手織りに加え、括りは粗苧を使用した手括り、
織は投げ杼で行なうなど、細かな条件を経て認定されます。

冨久織物は四代目の洋さんをはじめ、父の公博さん、母の須恵子さん共に久留米絣技術保持者会・会員。
また、文化財を織りながら機械織りも手掛ける、めずらしい工房です。

「文化財は全行程を自分の手で行ないます。
ですので、機械織りの柄を検討する時もそれが可能か不可能か、
どのような技術を必要とするのかを、瞬時に判断することができるんです」

動力を使っていても、人智が完成度を高める久留米絣。
手織りで会得した技術が、製品の完成度を高めます。

また、同工房の強みは、公博さんの持つ高い染色技術にもあります。
「新しいものを取り入れようとする気持ちが、若い人よりも強いんです。かないません」と、洋さん。
経験と探究心が培った技術は、他の工房からも信頼を得ています。

冨久織物手織は手足を使い、柄を合わせながら慎重に織っていく。力加減が難しく、頼りになるのは長年の勘だ。
冨久織物デザインはPhotoshopで。絵紙の描き方を学び、原理をパソコンに応用。
冨久織物絣糸の脱色作業を行なう公博さん。脱色剤から糸を引き上げるタイミングの見極めが難しい。
冨久織物手括りに使用するアラソウ。アラソウは麻の一種で、剥ぎ取った表皮を乾燥させたもの。